普段特に気を付けることなくスーツを収納していませんか?間違った収納方法では、スーツの寿命が縮んでしまう可能性があります。せっかく高いお金を出して体に合わせて作ったスーツです。できるだけ長持ちさせて大切に着ていきましょう。 自宅での収納はもちろんのこと、旅先へ持っていくときや保管についても気を配ると、スーツをより綺麗に着ることができます。
目次
自宅の収納方法
ハンガー選びが大切
スーツを自宅で保管するときは、もちろんハンガーにかけて吊るすことになります。このとき大切なのが、正しいハンガーを選ぶと言うことです。ここを間違えると、収納している間にスーツが型崩れを起こしてしまいます。
ジャケットをかけるハンガーは、型のラインに合うもので、かつ丸みのあるものを選びましょう。そして大切なのが3~5センチくらいの厚みのある物を選ぶことです。洗濯用のような薄いタイプのハンガーは、スーツの肩部分がつぶれてしまう原因になります。型先が前方に柔らかくカーブしているものは、より綺麗に収納することができるのでおすすめです。更に万全を期したい場合は木製ハンガーを選びましょう。防湿効果に優れ静電気も防いでくれます。
スラックスハンガーには、バーにかけるタイプのものと、クリップ部分に挟んで吊るすタイプの2種類があります。おすすめなのは挟んで吊るすタイプです。かけるタイプはどうしてもシワになってしまい、いざ着るタイミングで慌ててしまうことが多くなります。折りたたまずに収納することで、湿気も逃げやすくスーツを長持ちさせることができるようになるのです。
間隔をあけて収納
クローゼットにスーツを複数吊るして収納するときは、スーツとスーツの間を2センチほど空けましょう。スペースを有効活用しようと隙間なく押し込んでしまうと、出し入れするときにスーツ同士が擦れて生地が傷んでしまいます。また、通気性が悪くなるのでカビの原因にもなります。
クリーニングに出してから収納
衣替えや、冠婚葬祭のときだけ着る礼服など、しばらく着ることのないスーツを収納するときは、その前にクリーニングに出して汚れを落としておきます。クリーニングから返ってきたスーツはビニールが被せてありますが、これは必ず外すようにしましょう。湿気がこもってカビやシミの原因になってしまいます。カバーをかけたいときは不織布のカバーを使用します。不織布であればホコリや塵からスーツを守りつつ、空気を通すことができるからです。
収納する前のひと手間を忘れずに
スーツを収納する前のひと手間が、よりスーツを美しく長持ちさせる秘訣となります。
ポケットの中身を出す
まずハンガーにかける前に、ポケットの中身を全て取り出しましょう。これだけでポケット部分の型崩れを防ぐことができます。何かとポケットをいっぱいにしがちな人はスーツを脱ぐ前の習慣にすることをおすすめします。ジャケットの内ポケットや、スラックスの後ろポケットは見落としがちなのでよく確認するようにしてください。
ブラシをかける
着て外に出たスーツには、見えないホコリや塵が積もっています。そのままにしておくと繊維の中に入り込んで虫食いの原因になってしまうので、脱いだ後はブラシをかけてしっかりと汚れを落とします。ブラッシングをするときはまず全体を軽くたたいてホコリを浮かせ、上から順番にブラシをかけていきます。スラックスは逆で、逆さまに吊るしてから裾から腰の順番でブラシをかけます。
陰干しをす
クローゼットにしまう前に、陰干しのひと手間をかけるのもおすすめです。一度着るとどうしても汗が染みついてしまうスーツ、そのまま風通しの悪いクローゼットに入れると、生地を傷めたり匂いやカビの原因になることもあります。風通しのいい室内に半日ほど干し、水分を飛ばしてあげましょう。
旅先にスーツを持っていくとき
旅行や出張などでスーツを外に持っていく機会がある人も多いでしょう。この時悩むのがスーツをいかに旅行鞄に詰めるかという点です。できるだけ嵩張らせずスーツを綺麗な状態に保つには、どうすればいいのでしょうか。
ふわっと畳む
スーツをきっちりと畳んでしまうと、深いシワが付いて戻らなくなってしまいます。余裕を持たせてふわっと畳むことを忘れないようにしましょう。他の荷物に圧迫されないよう、スーツケースの中にある程度余裕を持たせておくことも大切です。
裏返して畳む
スーツを畳むときのポイントは、裏返すことです。ジャケットは肩と肩が合わさるように、背中を中心に半分に折り、合わせた肩部分を、片側に被せるようにして裏返します。スラックスは三つ折りにし、ジャケットの間に挟み込んでおくと、ジャケットの隙間に適度な隙間が空くのでよりシワが付きにくくなります。
ハンガーにかける
宿泊先に到着したら、鞄からスーツを出してきちんとハンガーにかけておきましょう。旅先で過ごすうちにシワが付いてしまったら、浴室を使った後10分ほどハンガーでかけておくのがおすすめです。適度な湿気がスーツの素材の復元力に働きかけるため、少しのシワなら綺麗にすることができます。もちろん、型崩れを防ぐために厚手のハンガーを使うことを忘れてはいけません。この方法ならついてしまった匂いもある程度落とすことができるので、旅先での知恵として覚えておくといいでしょう。
宅配クリーニングの保管サービス
自宅に集荷に来てもらい、クリーニングしてほしい洋服を送ると、クリーニングして自宅に郵送してくれる宅配クリーニングサービスを利用するのもおすすめです。宅配クリーニングには保管サービスという、洋服を最長9ヶ月保管してくれるサービスがあります。シーズンの終わったスーツなどを、ダウンジャケットなど他の衣服とまとめてクリーニングに出して保管サービスを利用してみても良いですね。