毎日洗濯をする人が少ない枕は、気づけばかなり長い期間洗ってないなんてことになりがちです。使いっぱなしの枕は実は目には見えない汚れ、雑菌がかなり多くついている状態になっています。そのまま使用し続けるのは肌や頭皮などにとって悪影響を及ぼしかねません。
今回は枕が汚れやすい理由と種類ごとの枕の洗濯方法、干し方をご紹介します。この機会に枕の洗濯について見直してみてはいかがでしょうか?
目次
枕が汚れている理由と使いっぱなしの危険性
日本人の平均睡眠時間はおよそ7時間です。つまり枕を使って寝る人は1日のうち3分の1の時間、頭を枕にあてているということになります。それだけ長い時間、枕と頭が接した状態にあると頭皮から出た皮脂や汗が枕に吸収されるのは避けられません。寝る前にシャンプーで頭を洗い、ドライヤーでしっかり乾かしたとしても皮脂は少なからず残っているので枕は汚れるのです。とはいえ、寝る時はなるべく頭皮を清潔な状態にしておくのが理想ですから、寝る前にシャワーを浴びるという習慣は枕が汚れるスピードを遅らせるという意味では正しいと言えます。
枕は使用している人の皮脂や汗を毎日吸収してる上に、日中は押し入れなど全く陽が当たらない場所にしまわれていることが少なくありません。このような陽の当らない場所は枕に住み着き人の汗や皮脂を餌にするチリダニの温床です。チリダニだけでなく、その他雑菌やカビなども使っていない間に増殖しています。このように、枕は汚れがつきやすくさらに身体に有害なダニやカビなどが増殖しやすいものでもあります。それにも関わらず、こまめに洗う習慣がある人は意外に少ないのです。枕は最低でも3日おきには洗っておきたいところでしょう。
枕を衛生的に保つべき理由
種類にもよりますが、枕も衛生上の観点から言えば毎日のように洗うのが理想です。毎日洗濯するのは大変だとしても、定期的に枕を洗濯するよう日々心掛けておいた方が安全です。枕から異臭がしたり、目に見えるシミや汚れがあるのであればすぐにでも洗った方が良いでしょう。
1年以上、洗っていない枕で、匂いや汚れが深く染みついているような状態であれば思い切って買い替えましょう。汚れた枕を使用し続けることには様々な危険があります。まずあげられるのが頭皮に関するトラブルです。
汚れた枕を長期間使用し続けると頭皮のニキビや抜け毛、頭皮湿疹などの頭皮トラブルを引き起こす恐れがあります。匂いが頭皮に染みつくと、体臭がきつくなる恐れがあり、日常生活にも悪影響を及ぼします。また、使用していて不快感のある枕は睡眠の妨げにもつながります。枕を清潔にすると頭皮を雑菌から守る効果、体臭を抑える効果、そして睡眠の質を改善するといった効果があるのです。
枕の種類別洗濯方法・干し方
一口に枕といってもその種類は様々です。ここで、主な枕の種類と、それぞれの洗濯方法、干し方をご紹介します。種類によっては水洗いができないこともあるので日頃使っている枕の種類はよく確認しておきましょう。
パイプストローの枕
まずはパイプストローの枕です。その名の通りストローを輪切りにしたようなパイプ状のプラスチックを使用したポピュラーな種類になります。パイプストローの枕の特徴は通気性の良さと耐久性の高さです。洗い方は丸洗いができるタイプなので、他の洗濯物と一緒にネットに入れて洗うことができます。
ポリエステルわた素材の枕
次にポリエステルわた素材の枕です。人口繊維のふわふわした素材で、クッション性があり好んで使用する人も多い枕です。ポリエステルわたは耐久性が低いので、洗い方は手洗いが良いでしょう。あまり頻繁に洗うと寿命が短くなってしまうので月1回のペースで洗うのが理想です。
コルマビーズの枕
次にコルマビーズです。中が空洞になったプラスチックのボールに穴が開いているものを素材として使用した枕です。パイプストローと同様、耐久性に優れています。弾力性もあり、比較的高価な枕です。洗い方は丸洗いができます。洗う頻度は3日おきくらいが良いでしょう。
ここまで紹介した水洗いができる枕は天日干しにすることも可能です。天日干しの際は市販の枕干しに枕をセットし、物干しに吊るす方法がおすすめです。枕干しがなければ、形を変えることができるタイプのハンガー二つに枕を通して吊るすという方法もあります。
水洗いできない枕
一方で、ポピュラーな枕の種類の中にも、水洗いできないものがあります。
水鳥の羽根の枕
まずあげられるのが、水鳥の羽根を素材に使用した枕です。柔らかく、吸湿性、保湿性、発散性に優れており、どの季節でも快適に使えるという特徴があります。
そばがらの枕
次にそばがらです。日本では昔から枕の素材として使われてきた歴史のある種類ですが、こちらも水洗いは厳禁です。
低反発ウレタン枕
頭を預けた時にゆっくりと沈むフィット感が安眠をもたらすとして人気のある低反発ウレタンも水洗いに向かない枕の一つです。
水洗いができない枕を洗いたい時にはクリーニングに出すのが無難です。定期的にクリーニングに出して、清潔な状態を保ちましょう。また、これら水洗いができない枕の干し方は、そばがらを除いて天日干しにも向かないことが多いで、陰干しにするのが基本です。陰干しは室内で風通しの良い場所か、陽が直接当たらないベランダで干しましょう。