冬のおしゃれにはニットが欠かせません。色んな素材のニットがあれば、それだけおしゃれの幅も広がりますよね。でもニット素材の洋服はデリケートで、自宅で洗うには抵抗がある方もいるでしょう。今回は、ニット素材の中でも、特に自宅洗浄が難しいレーヨンを取り上げたいと思います。レーヨン素材の洋服は高価なものが多いので、自宅で洗濯する場合、失敗はしたくありませんよね。クリーニングに出した方が確実だと思う方もいるでしょう。しかし、ポイントを押さえれば失敗しませんので、洗濯方法や保管方法についてご紹介していくことにします。
目次
レーヨンは「発色の良さ」「肌触りの良さ」がある一方で「水に弱い」のが特徴
まず、レーヨンがどのような素材であるのかを解説します。
レーヨンは、紙と同じ木材パルプのセルロース繊維質から作られている再生繊維です。ポリエステルなどの石油化学合成繊維と違って自然の材料から合成されているので、天然由来繊維とも呼ばれており、地中に埋めると微生物に分解されて土に返るエコな合成繊維ともいえるでしょう。
肌触りがいい
レーヨンの特徴はなんといってもシルクのような柔らかい質感と優しい肌触りです。実際に、化学合成でシルクに近い繊維を生み出す目的でレーヨンは作られました。レーヨン自体のpHが人の肌と同じ弱酸性なので、レーヨンは肌に優しいとされています。
また、取扱いの簡単な染料で染めやすく、生地に光沢があるので、同じセルロース繊維である綿よりも発色が良いのも特徴です。更に、動いたときにきれいに広がるドレープ性に優れているので、ブラウスや女性の下着に使われていたり、ニットにも使用されます。
セルロース繊維でできているので、天然繊維のウールに次いで吸湿性をもち、保温性も高いので1年中着れて、さらに消臭効果もあります。
水に弱い
一方、紙と同じ素材故に水に弱いというデメリットがあります。紙が濡れると破れやすくなるのと同じで、レーヨン繊維が水を吸って膨らむと、生地が破れやすくなったり、乾燥後に縮んだりしてしまいます。形態安定加工や防シワ処理をしてあれば別ですが、衣服の形状によっては型崩れしやすくなるでしょう。
レーヨン素材の服がの自宅で洗濯しにくい理由は主にこのことが原因です。他にも、水にぬれた際に染料が溶けて輪シミができやすいという弱点があります。これはウォータースポット現象と呼ばれ、撥水スプレーを吹きかけたり、買った時点で撥水加工を施してあるものを選べば防ぐことができるでしょう。
レーヨン素材の服を洗濯機で洗う方法と注意点
では、レーヨン素材の衣服を自宅の洗濯機で洗いたい場合は、どういったことに注意しながら洗濯しなければならないのか、順を追ってみていきましょう。
1.洗濯絵表示を見る
まずは衣服の洗濯絵表示をチェックしてみましょう。「水洗い不可」であれば、自宅での洗濯は諦めて、ドライクリーニングに出すようにしましょう。「水洗い可」の場合でも、レーヨンはとても繊細な素材なので、少しの汚れならば洗濯機は使わずに濡れタオルで優しく叩いて落とすのがおすすめです。
汚れがひどい場合は、おしゃれ着洗い用の中性洗剤を使用して洗濯機で洗いましょう。
2・色柄物は注意
次に、洗濯したい衣服が色柄物かどうかは洗濯する際に重要になってきます。先ほども述べたように、レーヨンは水にぬれると染料が溶けだしやすいので、色移りをしてしまう可能性があるからです。
色柄物は、中性洗剤の原液を目立たないところに数分間つけた後、その後白い布を当ててみて色移りしないかどうか確認するのが良いでしょう。チェックするだけなので、洗剤の量は少量で構いません。色落ちがあればその衣服だけ分けて洗濯してください。
3.洗濯機のコースはできるだけ弱く、中性洗剤で優しく、30℃以下の水で
洗濯に使う洗剤は必ずおしゃれ着用の中性洗剤を用います。通常の洗濯洗剤は弱アルカリ性のため、色落ちや型崩れ、縮みの原因になりますので使用できません。30℃以上の高温も色落ちや縮みを引き起こしやすいので、30℃以下の水道水を使用するようにしましょう。
コースはドライコースや手洗いコースなど、できるだけ優しく洗えるコースを選びます。
4.必ずネットに入れる
洗濯機で洗うときは、衣服同士が絡み合ってダメージを受けたり、型崩れしてしまうのを避けるために、必ず1枚ずつたたんで洗濯ネットに入れます。汚れているところを外側にしてたたみ、汚れが落ちやすいようにしておきましょう。
5.脱水はできるだけ短く
洗濯機の脱水はドライコースや手洗いコースといえども手洗いに比べれば強いです。型崩れの原因になるので、脱水が始まったら10秒ほどで止めて取り出しましょう。
レーヨン素材の衣服を手洗いするときの方法と注意点
洗濯機ではどうしても長時間水にさらすことになりますので、レーヨン素材の衣服の色落ちや縮みが気になる方には、手洗いがおすすめです。手洗いすれば短時間で洗濯を済ませられるうえ、衣服を優しく洗うことが出来ます。
優しく洗う
使用する水は手洗いのときも30℃以下にしてください。理由は洗濯機と同じで、色落ちや縮みを防ぐためです。中性洗剤を溶かした水の入った洗面器に衣服を入れ、30秒ほど優しく押し洗いをします。揉み洗いや擦り洗いはダメージが大きいのでやめましょう。
しっかりすすぐ
洗面器の水を変えながら泡がなくなるまですすいだら、バスタオルで挟んで水分を取ります。短時間で済ませるほど衣服へのダメージは少ないので、押し洗いからタオルドライまで2分ぐらいで済ませるのがベストです。
レーヨン素材の衣服の干し方と注意点
脱水が終わった衣服は、取り出したら仕上がりをキレイにするためにシワを伸ばします。衣服を上下に優しく振って大きなシワを伸ばしたら、小さなシワを丁寧に伸ばすように平干しをします。しっかり伸ばすことで、シワが延びるだけでなく、縮みも戻すことが出来ます。
陰干し・平干しがポイント
更に、風のよく通る場所に陰干しをして、デリケートなレーヨンが直射日光を浴びて色あせしてしまうのを防ぎましょう。室内干しは臭いが残る可能性があるので、できれば屋外で干すのが理想的です。
また、型崩れしないように平干しをする方が良いですが、レーヨンは短時間水にさらすだけでも縮んでしまうので、場合によってはハンガーに吊るして重みで縮みを戻す方法もあります。
アイロンは生地がしっかり乾いてから
アイロンをかけてシワをとりたいときは、衣服が完全に乾いていることを確認しましょう。レーヨン素材は水に弱いですから、水分を含んだままアイロンをかけてしまうとダメージを与えてしまいます。温度は130℃~160℃の中温にし、薄い色の当て布をしながら滑らせるようにアイロンをかけましょう。高温だと衣服が傷んでテカったり、固くなってしまうこともあるので注意が必要です。
スカートなど面積の広い衣服の場合はレーヨンの繊維に沿ってアイロンがけをすると、型崩れすることなくきれいにシワが伸ばせます。スチームは水が蒸気になったものなので、レーヨン素材を傷めて生地がテカる原因になります。アイロンをかけるときは必ずドライでかけるようにしましょう。
レーヨン素材の衣服の保管方法と注意点
レーヨンの洋服を保管する際には、湿度と虫食いに注意する必要があります。
レーヨンは湿気があると縮んでしまうので、洗濯後にしっかり乾燥したうえで、乾燥剤を一緒に入れて収納ケースにいれるなど、湿気から衣服を守る工夫が必要です。次のシーズンに出した時に縮んでいたということがないように、湿気対策をしっかりしておきましょう。
また、レーヨンは天然由来の合成繊維なうえ、繊維が柔らかいので虫食いに注意しなければなりません。着用回数が少なくても保管前には必ず洗濯するようにし、衣服の汚れを取ってから収納ケースに入れましょう。
襟や袖の汚れはおしゃれ着用中性洗剤を、食べもののシミや黄ばみには酸素系漂白剤を直接塗ってから洗濯するなどして汚れが残るのを防ぎましょう。保管するときは、防虫剤を一緒に入れるとさらに効果が増します。
まとめ
以上、レーヨン素材の衣服の洗濯から保管までを説明してきましたがいかがだったでしょうか?レーヨンの特性をよく理解することで、いつまでも綺麗なレーヨンの質感を楽しむことができるので、試してみてはいかがでしょうか。
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