洋服やカバンに付いているファスナーはよく使うパーツなため、壊れることも少なくありません。ファスナーが壊れてしまうと気に入っている洋服やカバンであっても使うことが出来なくなるので非常に不便です。
壊れてしまったファスナーを直すにはどうしたら良いのか、また、自分で直す方法もあるのかについて詳しく紹介していきます。
目次
ファスナーが壊れる理由
ファスナーが壊れる理由ですが、そもそもファスナーはどのような構成で出来ているのかを理解する必要があります。
ファスナーには2つのパーツがある
ファスナーには2つのパーツがあり、開いた部分に付いているギザギザの歯の部分のことを「エレメント」、ファスナーを開け閉めする時に動かす歯を噛み合わせる部分を「スライダー」と呼びます。ファスナーが壊れたと感じる時はどういった時かというと、一般的にはファスナーを閉めたのに開いてしまう状態になる時になるでしょう。この壊れてしまう原因は上手く全ての歯が噛み合っていないことが原因です。また、噛み合わない原因はエレメントの場合もあればスライダーの場合もあるので状況により異なります。
壊れる原因
基本的にはファスナーを勢い良く閉めてしまったり、噛合せをきちんと確認せずに力任せに閉めてしまっていることが原因となり壊れてしまうというケースが多いです。洋服の場合は洗濯時にファスナーを閉める必要があるのですが、開けっ放しで洗濯をすることで壊れてしまうケースもよくあるパターンになります。
また、壊れていなくてもスムーズに開閉することが出来ないなどもよくあることではないでしょうか。
エレメントが壊れている場合
ファスナーが壊れてしまった場合にまず確認しておきたいのがエレメントです。エレメントは全ての歯が噛み合う事で機能する訳ですが、逆に一つでも欠けてしまうとそのファスナーはもう直すことは出来ませんのでファスナーを交換する必要があります。ただし、ファスナーは金属製のため、欠けるということはそれほど多い故障内容ではありません。
エレメントで最も多いのは歯の一部が曲がってしまったりしてきれいな列になっていないというものです。エレメントの列を上から見て規則正しくなっておらず列を乱しているものがあったら、それが故障の原因になります。
交換してもいいですが、1つ2つ程度など数が少ないのであればペンチなどを使って正しく元の位置に直してあげることで修理が出来ます。修理を依頼しても良いですが自分でも十分修理可能な故障のタイプです。
スライダーが壊れている場合
エレメントに問題がない場合はスライダーを疑う必要があります。スライダーは薄い金属で作られていて、生地を噛んでしまったりすることを繰り返すと歪んだり広がってしまいエレメントを引き合わせることが出来なくなってしまいます。
この場合の修理方法は、広がってしまったスライダーの出口を締めてあげるというものになります。
出口とは、エレメントを噛み合わせた状態にする部分のことで、ジャンパーなどであれば下側の方のことです。閉まらなくなるほどになっている場合、見た目からも広がっているのが分かるのでラジオペンチを使って締めれば修理完了です。ラジオペンチで締めるだけなので自分で直すことも十分可能ですが、締めすぎてしまうとスライダーが動かなくなるので確認しながら少しずつ締めていきましょう。
生地を噛んでしまった場合
生地を噛んでしまってファスナーを動かすことが出来なくなってしまったという経験は多くの方が一度や二度はあることでしょう。この場合の修理方法は生地の種類によって異なります。 ジャージやスウェットなどの柔らかい生地の場合は、生地をゆっくりと横に引っ張って噛んでいる部分から取り外してあげましょう。横に引っ張らないと生地がより食い込んでしまう原因になるので真横に引っ張るように意識して行うようにします。一方、ジーンズなどの硬い生地の場合、無理に外そうとするとスライダーを壊す原因になるので、マイナスドライバー等を生地とファスナーの間に挟むようにして隙間を作って取り外しましょう。
スライダーが動かなくなった場合
生地を噛んでいるわけでもないのにファスナーが動かなくなってしまったり、ちょっと動きが悪い場合は、金属の場合であればサビが原因になっていることもあります。滑りを良くする金属用の潤滑油を使用するとスムーズに動くようになることが少なくありません。潤滑油が家にないという場合はわざわざ購入する必要はなく家にあるもので代用が可能です。
代表的なのは鉛筆を使用するというもので、カギの動きが悪い時にも使用される技ですが、鉛筆で動きの悪い部分を擦ることでスムーズに動くようになります。他にもリップクリームやワセリンなどを綿棒でちょっと塗ってみたりするのも効果的です。
外れてしまったり交換が必要な場合
ファスナーが完全に外れてしまったり、エレメントが欠けてファスナー自体の交換が必要な場合などはプロの業者に依頼するのが確実です。1000円から2000円程度で修理することが可能なので、ラジオペンチやマイナスドライバー等の修理工具がなかったり自分で修理するのが怖いという方にも良い方法です。