きちんと洗濯しているつもりでも漂ってくるタオルの生乾き臭。中には、洗剤を変えたり、天日干しする時間を長くしたり、あらゆる方法を試した方もいるのではないでしょうか?しかし、この臭いを取るためには原因を把握し、問題を根本的に解決する必要があります。
今回は、タオルに漂う生乾き臭の原因や取る方法、予防方法まで詳しく紹介します。
目次
タオルの生乾き臭の原因
タオルに付いた生乾き臭の主な原因は、雑菌、洗濯槽に付いたカビ・汚れ、タオルの汚れが落ちていない、という3つが挙げられます。
雑菌
雑菌というのは「モラクセラ菌」という菌のことを指します。この菌は元々人間の粘膜に住み着くバクテリアで、人間から出る水分や皮脂を栄養に繁殖しています。そのため、タオルに付いた皮脂や水分も同様にモラクセラ菌の栄養となり、繁殖する際に出る代謝物が臭いの原因となります。
洗濯槽のカビ・汚れ
そして、洗濯槽のカビ・汚れというのは洗濯機内部にある循環経路内にカビや汚れが付着している状態です。このまま洗濯することで衣類にも汚れ・カビが付着し臭いを発生させています。
落ちていない汚れ
最後は、洗濯機や洗剤・柔軟剤の正しい使い方をしていないために汚れが上手く落ちず、臭いを発生させている可能性があります。さらに、お風呂の残り湯を使って洗った際、お湯に残っている雑菌が付着して汚れを完全に落としきれていないこともあるため注意が必要です。
取り方
タオルの生乾き臭を取る方法はいくつかあります。
煮沸消毒
一つは煮沸消毒する方法です。具体的なやり方として、まずは水1Lに対し、粉石けん小さじ2杯を入れてしっかり溶かします。次に、その水をタオルと一緒に弱火で20~30分ほど煮て、最後は揉み洗いを行います。このとき、変色を防ぐために鍋はステンレスやホーローを使用し、吹きこぼれに注意しましょう。こうすることで臭いの原因となる菌やカビを除去して、生臭い臭いを取ることができます。
熱湯消毒
もし、煮沸ができない生地の場合は熱湯消毒という方法があります。まずは通常通り洗濯を行い、濡れたままのタオルをシンクや浴槽などに置きます。そして、上から満遍なく熱湯をかけて30分ほど放置します。ある程度、熱が冷めてきたら絞って乾燥させると、臭いを取ることができます。
乾燥機・アイロン
また、乾燥機やアイロンを使う方法もあります。この方法は強い熱をタオルに与えて菌・カビを除去します。手順としては、あらかじめ乾燥機やアイロンで熱を加えても問題ない生地かどうか確認しましょう。特に、アイロンは使用可能な温度が生地によって異なるため注意が必要です。問題なければ、洗濯完了後に濡れたタオルのままアイロン、もしくは乾燥機をかけます。アイロンの場合は160℃~200℃くらいの温度を保ちます。そして、タオルが乾燥するまで続けると臭いを取ることができます。
漂白剤
次は、漂白剤を使う方法です。まずは酸素系の漂白剤を用意します。そして、約40℃のお湯に漂白剤を入れ、その中にタオルを15分~20分ほどつけます。最後はタオルに付いた漂白剤を洗い流して、乾燥させると終了です。さらに、お湯の温度はキープしておくと、より効果的に菌がなくなります。
予防方法
タオルの生乾き臭を予防するためには、洗濯機や洗濯物に菌やカビを繁殖させないようにすることが大切です。
洗濯機の中に溜めない
最初に始めることは、洗濯機の中に洗う前の洗濯物を溜めておかないようにすることです。洗濯機の中は湿気が多く、衣類が入っているとカビや菌が繁殖しやすくなります。そのため、洗濯物は風通しの良い場所に保管し、洗濯直前に入れるようにしましょう。もし、濡れた衣類がある場合は一度干して乾かしておくと、カビや菌が繁殖しづらく、臭いの予防に繋がります。
衣類を詰め込みすぎない
また、洗濯を行う際は洗濯機に衣類を詰め込みすぎないようにします。衣類が多すぎると上手く洗えず、汚れがそのままになってしまう恐れがあるため気をつけましょう。
洗剤をよく溶かす
そして、洗剤はよく溶かしてから使用します。あらかじめ洗濯機の中に水と洗剤を入れ、しばらく回すと上手く混ざってくれます。洗剤が水にしっかり溶けていることで、洗剤が本来持っている洗浄力を発揮することができ、臭いの原因を防ぐことに繋がります。また、すすぎを行うときに殺菌効果のあるお酢を入れると効果的に臭いを予防できます。お酢の臭いは乾燥させると取れるため心配ありません。
間隔をあけて干す
次は洗濯物を干すときの予防方法です。まず、洗濯物は間隔をあけて干すようにしましょう。風通しを良くしておくことで、濡れている時間を短縮し、菌の繁殖を防ぎます。もし、部屋干しが必要な場合は扇風機等で風を送ります。さらに、部屋に湿気を溜めないため、換気はしっかり行います。
洗濯機をメンテナンスする
最後は、洗濯機をメンテナンスして予防する方法です。臭いの原因となるカビ・汚れが洗濯機の中に溜まらないように、洗濯機用クリーナーを使って定期的に掃除を行いましょう。また、使用後の洗濯機はカビの原因となる湿気が溜まりやすいため、必ずフタをあけて乾燥させておくことも大切です。