布団一つで健康になれる？真綿布団についてご紹介 -

真綿布団は、数ある布団のなかでも高級品で知られています。優れた性能を備えているだけに、それを使って眠るだけで健康的になれるといわれているのですが、その素材について詳しく理解している人は少ないのではないでしょうか。そこで以下では、この真綿布団の素材について詳しく見たうえで、他の布団との違いについても説明することにします。

真綿布団とはどのような布団か？

真綿布団というのは、その名の通り、真綿で作られた布団です。一般的な布団が木綿から作られる綿でできているのに対し、真綿布団は、生糸で作られるシルクの綿が素材となっています。シルクといえば、ハイブランドの衣類などにも用いられることの多い高級素材の代表格で、その特徴はきめ細やかな肌触りと、吸い付くようなしなやかさにあります。

これを布団の材料として用いることで、真綿布団は人々の健康をサポートする優れた性能を実現しているのです。

なお、真綿に似たものに絹わたがありますが、両者はまったくの別物です。絹わたというのは、絹織物などの絹製品を作る際に不要になった絹素材をもとにして作られているもので、最初から真綿を引き伸ばしたうえでミルフィーユ状に重ねて作る真綿とは、その製造過程からして違っているのです。

真綿布団の効能とは？

真綿布団は、ただ単に肌触りが良いというだけではありません。絹には、セリシンというたんぱく質の一種が含有されており、これが触れることによって肌がすべすべになる効果が期待できるのです。

また、人間の肌と同じたんぱく質ですので、真綿布団を使って眠れば細胞が活性化します。そのため、普通の木綿布団を使っていると肌にかゆみを感じるアトピー患者の人が、真綿布団で眠ると快眠できるといったケースも報告されているのです。加えて、木綿布団は、他の繊維に比べて目地が細やかで、ほこりが付着しにくいという特徴を備えていることから、アレルギー持ちの方でも安心して熟睡できます。さらに、風通しが良く蒸れにくいため、汗かきの方も快適に眠れるでしょう。

真綿布団の効能は、これだけではありません。保温効果にも優れているため、神経痛やリウマチ、肩こりや冷え性といった身体が冷えると身体の節々が傷むような様々な疾病を改善する効能があるといわれているのです。布団を変えて眠るだけで辛い痛みが和らぐのであれば、高価な買い物も決して無駄なものにはならないでしょう。

巷には、安価な布団があふれていますが、それらの多くは重量があり、吸湿性もよくないため、それを使って眠っているとかえって健康を損なう結果になりかねません。人間は、1日の約3分の1の時間は布団に入っていますので、布団を選ぶ際には、くれぐれもその効能を意識するようにしましょう。

なお、真綿布団は、高い効能を有する反面、非常にデリケートな素材であるだけに、メンテナンスには細心の注意を払う必要があります。例えば、洗濯しようとしても水洗いはできません。汚れやにおいが付きにくいため、それほど頻繁に洗う必要はありませんが、どうしてもきれいにしたいという場合には、ドライクリーニングに出すようにしましょう。

他の素材との比較

では、ここからは真綿布団の性能をいくつかの項目に分けて、他の素材と比較してみていくことにしましょう。

#保温性

まず、保温性について、最も優れているのは羽毛布団です。真冬でも一枚あれば十分に温まれるくらい高い保温性を有していますが、逆に言うと他の季節に使うと温かすぎて汗をかいてしまうので時期を選ぶ素材であるといえるでしょう。

真綿布団は、羽毛布団ほどではありませんが、羊毛や木綿で作られた布団とさほどそん色のない保温性を有しています。夏場以外であれば季節を問わず使えますので、羽毛布団よりも使い勝手はよいはずです。

#吸湿性

様々な素材の中でもっとも高い吸湿性を有するのは、羊毛と木綿です。真綿布団の吸湿性はそれらよりも落ちるため、使用したら陰干しするなどの手入れをする必要がありますが、ポリエステルや羽毛よりは吸湿性に優れているので、それほど手間がかかる素材ではありません。

#ドレープ性

布団の肌触りのよさを左右するのがドレープ性です。真綿布団は、ミルフィーユ構造が採用されており、高いドレープ性を有しているのが特徴となっています。型崩れしてしまうとせっかくのドレープ性が台無しになってしまいますので、取り扱いには注意しなければなりませんが、他のどの素材よりも高い性能を有していますので、素材の構造にこだわるのであれば真綿布団を選ぶとよいでしょう。