すのこベッドはカビが生えないというイメージがありますが、そんなことはありません。部屋の湿度や温度、使い方によってはカビが生えてしまうこともあります。「すのこベッドにカビが生えてしまったので、対処方法を知りたい」という人もいるでしょう。そこで今回は、すのこベッドにカビが生えてしまった場合の対処方法や、カビを予防する方法を紹介します。
目次
すのこベッドにもカビは生える
すのこベッドとは、土台がすのこになっているベッドのことです。隙間があるので通気性がよく、木材が湿気を吸収してくれるので、カビが生えにくく、夏場は熱がこもらないので涼しく過ごすことができます。高温多湿の日本で快適にベッドを使うために開発された製品です。しかし、すのこベッドにもカビは生えます。
すのこベッドは土台の上にマットレスや布団を敷いて使いますが、長期間敷きっぱなしだと通気が妨げられ、木材が吸収しきれないほどの湿気がたまることもあるでしょう。また、布団やマットレスをどけて掃除をしなければ、カビの栄養源であるホコリがたまりがちです。すのこベッドを使っていれば安心と、布団やマットレスを長期間あげずにいると、カビが生えてしまうかもしれません。
なお、すのこベッドに生えるカビは黒カビや緑カビが多いでしょう。特に緑カビは木材を腐食させてしまうので、放置しておくとすのこベッドの寿命が短くなる可能性もあります。
すのこベッドのカビはアルコール除菌スプレーや酸素系漂白剤で落とす
すのこベッドにカビが生えてしまったら、アルコール除菌スプレーやエタノールをかけ、キッチンペーパーやティッシュなどでカビを拭き取りましょう。大切なのは、カビを拭ったものはどんどん捨てることです。
カビの胞子が付着したもので何度も木材を拭くと、かえって胞子をすのこのなかにもぐりこませてしまいます。一度カビを拭ったものはそのまま捨ててください。カビを拭い終わったら、完全に乾燥させてからマットレスや布団を敷きなおしましょう。作業時間は1~2時間程度です。
また、酸素系漂白剤(キッチン用漂白剤)を用いてもカビを落とすことができます。漂白剤をキッチンペーパーなどに染みこませ、カビを覆いましょう。その後、10分ほど放置してから硬く絞った雑巾や不要な布などで、漂白剤を拭き取ってください。このときも、カビを拭ったらこまめに洗ったり取り替えたりします。
カビを取り終わったらすのこが完全に乾くまで放置しましょう。日光に当てたり風通しのよいところに置いておくほか、エアコンをドライにして乾かすのもおすすめです。すのこが完全に乾いたら、マットレスや布団を敷き直してください。
すのこベッドにカビが生えるのを防ぐ方法
すのこベッドにカビが生えるのを防ぐには、マットレスや布団を敷きっぱなしにしないことが最も効果的です。最低でも2週間に1度はすのこベッドを土台だけにしましょう。布団乾燥機を用いるのも乾燥効果がありますが、やはり直接木材を空気にあてることが大切です。
すのこベッドを乾燥させている間は、布団やマットレスを干して湿気を飛ばしておくと、なおいいでしょう。どうしてもこまめに布団やマットレスをあげられない場合は、防湿シートを敷いてくのも効果的です。
また、すのこベッドも定期的に掃除しましょう。土台に掃除機をかけてホコリをとり、アルコール除菌スプレーをかけてカビを予防します。ホコリはカビの栄養源となるので、入念に掃除をしてください。ベッドの下にたまったホコリも忘れてはいけません。なお、アルコール除菌スプレーを用いたら、完全に乾かすまでマットレスや布団は敷かないようにしましょう。
ちなみに、すのこベッドに使われる木材には、キリ、ヒノキ、スギ、パイン材などがあります。この中で最も除湿効果がすぐれているのがキリです。湿度の多い部屋で使うという場合や、こまめにお手入れができない場合は、キリ材のすのこベッドを選び、除湿シートなどもフル活用しましょう。
すのこベッドを置いた部屋の除湿も大切
すのこベッドを置いた部屋を除湿することも大切です。特に梅雨時は湿度が高くなりやすいので、こまめに換気をすることが大切です。寝室に窓がある場合は、開け放って換気するだけで湿度が下がります。エアコンがついている場合は、ドライモードで1時間ほど運転するのもおすすめです。
また、部屋の中にカビが生えると空気中に胞子が飛び、すのこベッドにもカビが生えやすくなります。家具の裏、クローゼットや押し入れの中などを定期的に点検し、カビが生えているかチェックすることも大切です。
なお、カビは湿度80%、温度が20~30℃くらいの時が最も繁殖しやすくなっています。すのこベッドが置いてある場所に温度計や湿度計を置き、カビが生えやすい環境になったら、努めて換気を行いましょう。
すのこベッドを使っていても換気は大切
今回は、すのこベッドにカビが生える原因や対策方法、カビの予防方法などを紹介しました。すのこベッドを使っていても、お手入れを怠ればカビは生えます。しかも、木材に生えたカビは時間がたつほど奥深くまでに根を下ろし、取りにくくなるでしょう。
カビの胞子を吸い込めば、健康にも悪影響が出ます。湿度や温度が高い時期はこまめに布団やマットレスをあげ、通気性をよくしてカビのチェックをしましょう。