夏や冬はエアコンを使うと過ごしやすく快適な空間を作れます。しかし、エアコンを使っているのに不快感を感じる、もしくは設定している温度でも涼しくない・寒いと感じてしまう人もいるのではないでしょうか。このような場合、エアコンの使い方が間違っている可能性があります。そこで今回は、適切な室温を保つためのエアコンの使い方や節電につながる機能などを紹介します。
目次
時期に合わせたエアコンの使い方
エアコンの適切な温度設定や調節の仕方は、時期によって異なります。特に、夏や冬など温度が極端に変化する季節の温度設定や調節の仕方は把握しておきましょう。
#夏の適切な温度設定と調節
環境省が推奨する夏の温度設定は28℃です。この温度は消費電力の観点からも考えられており、設定温度を1度高くすることで約13%の節電効果に期待できます。しかし、この温度設定では快適に過ごせないというケースもあります。このような場合は、まず室温が28℃に保たれているかどうかを確認しましょう。
室温は建物の構造や日の入り方などで変化します。そのため、28℃設定にしていても、不快感を感じるケースがあります。設定温度まで室温を下げ、快適に過ごすにはエアコンの風向きや風量も調節してみましょう。
風向きは水平に保つことで、部屋の温度を効率的に下げられます。冷たい空気は空間の下へ溜まっていくので、天井付近から空気を冷やしていけば、空間全体の温度が下がりやすいです。
さらに、建物の最上階に部屋がある場合、日が当たることで天井の温度が上昇することもあります。天井を冷やす意味でも、風向きは水平に保つことが大切です。また、風量に関しては、暑いと感じたときに強く設定しましょう。体感温度を下げられるほか、設定温度を下げるよりも節電効果に期待できます。
#冬の適切な温度設定と調節
環境省によると、冬の適切な温度設定は20℃です。暖房の場合は温度設定を1℃高くすることで、約10%の節電効果に期待できます。この温度設定で寒いと感じる場合は、風向きを下にして、空間の下の部分を暖めるようにしましょう。下に溜まった冷たい空気を暖め、効率的に空間全体を暖められます。
また、空間全体の空気を循環させるのも、部屋を暖める効果に期待できます。エアコンのスイング機能などを使って風を左右や上下に流すことで、空気の循環が可能です。
自動運転モードは節電につながる?
自動運転モードはエアコンの節電に効果的です。エアコンは室温を設定温度まで下げたり、上げたりするまでに大きな電力を消費します。例えば、室温が33℃で設定温度を28℃にして冷房をかけた際は、室温を28℃まで下げるときに最も電力を消費しています。
設定温度になるまでの時間が短ければ短いほど、消費電力は少なくなり、電気代も抑えることが可能です。自動運転モードは、室温が設定温度になるまで最大出力で温度を調節します。設定温度になるまでの時間を短縮できるため、自動運転モードはエアコンの起動時にかかる電気代の節約につながります。
また、自動運転モードは室温が設定温度になると出力を弱めながら温度を一定に保つので、余計な電力を消費せずに運転を続けることも可能です。エアコンを起動させたときから弱運転や微風などの設定にしてしまうと、設定温度になるまでに時間がかかり逆に電気代が多くなってしまいます。節電を意識している場合は、起動時の弱運転や微風などは控えましょう。
さらに、節電するためにエアコンをつけたり消したりするのも、起動時にかかる消費電力が大きくなり、余計に電気代がかかってしまうので注意が必要です。
湿度にも注目
エアコンをつけて快適に過ごす際は、湿度にも気を配りましょう。湿度は体感温度に影響するので、温度設定を適切にしていても湿度が高すぎたり低すぎたりすると、不快に感じてしまうことがあります。
夏の場合、温度を下げても快適にならないときは除湿機能を使ってみましょう。除湿機能は部屋に溜まった湿度の高い空気を吸い取り、エアコン内部にある熱交換器で空気の熱を下げていく機能です。そのため、湿気が原因で暑さを感じる場合は効果的に部屋を涼しくしてくれる機能となっています。ただし、エアコンを起動させたと同時に除湿機能を使ってしまうと、消費電力が大きくなります。
そのため、部屋の温度を下げるまでは自動運転モードにしておき、温度が下がってから除湿に切り替えるといった使い分けで、節電しながら快適な空間を作っていきましょう。また、冬の場合は湿度を上げることで、より暖かく感じられます。エアコンによっては加湿機能を搭載しているタイプもあるので、このような機能も併用すると、効率的に部屋を暖められます。
機能をうまく使い分けて適切な温度を保とう!
エアコンには冷風・温風以外にもさまざまな機能が搭載されています。日本の複雑な温度変化にも対応できるような機能となっているので、うまく使い分けることにより、快適な空間作りが可能です。また、自動運転モードも使って室温を調節すると、節電にもつながります。風量や風向なども調節しつつ、節電しながら適切な温度を保ちましょう。