冬に大活躍するオイルヒーターは、空気を乾燥させないため肌や喉に負担をかけず、部屋全体を暖めてくれるとあって人気です。安全性が高く使い勝手が良いのが魅力ですが、デメリットは電気代が高いことでしょう。実際にオイルヒーターは他の暖房器具と比べてどれくらいの電気代がかかるのでしょうか。ここではオイルヒーターの電気代と、節約できる効果的な使用方法について紹介します。
目次
オイルヒーターの電気代はどれくらいかかる?
寒い冬を乗り越えるには、暖房器具は不可欠です。ストーブやエアコン、こたつなどのさまざまな暖房器具がありますが、使用する人や住環境によってニーズは異なります。
小さい子供のいる家庭では安全性を優先するでしょう。マンションなどでは気密性が高いため、石油ストーブなどは使用できません。エアコンは今やどの家庭にも備わっているといって過言ではない暖房器具ですが、空気を乾燥させてしまうというデメリットがあります。それぞれのニーズに応じたものが選べるほど、暖房器具の種類も豊富です。
#オイルヒーターは電気代以外は完璧な暖房器具
暖房器具は熱を発することで部屋を暖かくする機能を持つものが多いため、安全性に配慮したものや空気を乾燥させないものが人気です。
中でもオイルヒーターは、安全性が高く空気を汚さない点、さらにメンテナンスが容易な点から人気の高い暖房器具です。加えて運転音も静かなため、就寝時に使用するのにも最適でしょう。こうしたメリットの多いオイルヒーターですが、デメリットも存在します。それが、電気代がかかることです。
1kW/時の電気代を27円として、オイルヒーターを1時間使用した場合の電気代を計算してみましょう。設定温度20℃、広さ10畳の部屋で使用した場合、1時間当たりおよそ15.7円かかります。1日9時間使用した場合の1ヶ月の電気代は、4,239円です。オイルヒーターの多くは室温に合わせて自動で強弱を調節する機能を持たないものが多いため、設定温度ECO機能が付いているかによってさらに電気代は下がるでしょう。
#オイルヒーターは暖房器具の中でも特に電気代がかかるのか?
オイルヒーターの電気代は暖房器具の中でも突出して高いのでしょうか。オイルヒーターで計算したのと同様に、1日9時間使用した場合の主な暖房器具の電気代を紹介します。
まず、多くの家庭にあるエアコンです。10畳タイプのもので1日9時間使用した場合、1時間あたりの電気代は、2.8~39.9円、1ヶ月あたりの電気代は、756~10,773円です。電気ストーブの場合は、3畳タイプのもので1時間あたり8.9~27円かかります。1日9時間使用した場合の電気代は、2,403~7,290円です。こたつの1時間あたりの電気代は2.2~4.3円で、1ヶ月あたり594~1,161円の電気代がかかります。
次に紹介するのが、パネルヒーターです。パネルヒーターの1時間あたりの電気代はおよそ27円です。1ヶ月あたりの電気代は、7,290円かかります。セラミックファンヒーターの場合はどうでしょうか。セラミックファンヒーターの1時間あたりの電気代は14.9~32.4円のため、1ヶ月で4,023~8,748円です。
こうしていくつかの暖房器具の電気代と比較すると、オイルヒーターの電気代は安くはないものの、それほど割高というわけでもないことがわかります。しかし、こたつなどに比べるとやはり高いと感じられるでしょう。
オイルヒーターの電気代を抑えるコツ
空気を汚さない、メンテナンスが簡単、空間全体を暖めてくれるとあって、特に小さな子供のいる家庭で重宝される暖房器具です。他の暖房器具と比べると電気代はやや割高に感じられるかもしれませんが、だからといって使用しないのはもったいないと言えるほどのスペックを持っています。上手く節約することで、オイルヒーターを活用できないでしょうか。
#オイルヒーターを効果的に設置する
部屋のどこにオイルヒーターを設置するかによって、効率良く部屋を暖められるかが決まります。オイルヒーターを置くのは、窓際が最もふさわしい場所です。熱の逃げやすい窓際、窓のない部屋の場合は壁際に置くことで、冷気が入ってくるのを防げ、電気代も抑えられます。加えて、窓に断熱シートなどを貼るのも良いでしょう。窓からの冷気を防げるだけでなく暖気を逃さない点でも効果的なため、節約に繋がります。
#他の暖房器具と併用する
オイルヒーターの弱点は、部屋全体を暖めるまでに時間がかかることです。その間は最大出力で最も電気代がかかるため、この時間を短くすることができれば電気代を抑えられます。そのためには、他の暖房器具を併用するのが効果的でしょう。エアコンやセラミックファンヒーターなど、短時間で空間全体を暖めることに長けた暖房器具と使用することで、消費電力を抑えられます。
#サーキュレーターを併用する
オイルヒーターだけでなく、空間全体を暖める暖房器具を使用する際は、サーキュレーターを併用することで部屋全体に暖かい空気を行き渡らせられます。ただ併用すれば良いというわけではなく、サーキュレーターの設置場所にもコツがあります。
暖気は冷気と比べると軽いため、天井に集まります。サーキュレーターを真上に向けて送風することで、天井に溜まった暖気を行き渡らせることができるでしょう。サーキュレーターの併用により空間全体を素早く暖められるため、設定温度も下げられ電気代を抑えられます。
#使用する時間を減らす
オイルヒーターは電気を切った後も余熱が残り、部屋を暖めます。そのため、就寝時などは早めに使用を止めることで使用する時間を減らせ、電気代を抑えられるでしょう。
オイルヒーターを賢く使って快適な冬を過ごそう!
オイルヒーターは使い勝手の良い暖房器具ですが、電気代がかかるからと敬遠している人も多いでしょう。電気代の問題さえクリアすれば、これほど優秀な暖房器具はありません。設置場所を工夫したり他の暖房器具などを併用したりなど、すぐに取り組めるコツでオイルヒーターの電気代は抑えられるため、一度試してみてはいかがでしょうか。