犬をお部屋の中で飼育している人の中には、抜け毛に悩まされている人が少なくないでしょう。特に抜け毛の量が多い犬を飼っている場合には、キレイに掃除したと思っていてもすぐに新しい抜け毛が目に付くため、いくら掃除しても追いつかなくて困ってしまうかも知れません。この記事では、そんな犬の抜け毛の掃除方法や役に立つ便利グッズなどを紹介します。
目次
犬の抜け毛には周期がある?
犬には季節の変化によって毛がよく抜ける時期、つまり換毛期とそうではない時期があります。基本的には春から夏へ、また秋から冬へと移り変わる時期が換毛期です。暑さや寒さに対応できる毛に生え変わる必要があるからで、その時期には特に抜け毛掃除が大変になってしまいます。
しかし、それ以外の時期でも抜け毛がなくなるというわけではありません。犬には季節の変化とは別に抜け毛の周期があるからです。犬の毛の成長の周期は大きく分けると3つあり、毛母細胞が活発に分裂して毛が長く伸びて行く成長期がその1つ目です。
その次に来るのが成長がストップして行く退行期で、毛が徐々に皮膚の表面へと押し上げられて行きます。最後に訪れるのが休止期で、下から新しく生えて来た毛に押し出されるようにして古い毛が抜け落ちます。
犬の抜け毛掃除方法
犬の抜け毛を掃除する場所で中心となるのは床ですが、その方法はフローリングかカーペットかによって違って来ます。
フローリングは比較的掃除がしやすいのですが、ホウキをかけると抜け毛が宙に舞って掃除が大変になってしまう恐れがあります。そのため、ペーパーモップや粘着クリーナーを使用するのが良いでしょう。それらをかけた後でも部屋の隅っこなどに残っている抜け毛は、使い捨てのハンディモップで絡めとるようにして掃除します。
一方、カーペットは中に抜け毛が入り込んでしまうため、掃除方法は掃除機で吸い取るのが基本となります。最初に粘着クリーナーをかけて、カーペット表面に付いた毛をある程度取り除いておいてから掃除機を使用するとより効果的です。
犬の抜け毛掃除のコツ
床に落ちている犬の抜け毛を掃除する時には、端や角の方から部屋の中心部へとペーパーモップや掃除機をかけて行くのがコツです。
ペーパーモップや掃除機で取り切れなかった抜け毛が端や角に溜まったら、後でそれらを取り除くのに大きな手間がかかります。部屋の中心部に向かって掃除をすると、取り切れなかった毛をまとめて取り除きやすくなるのです。
また、決まった日や時間に掃除するとあらかじめ決めておくのではなく、抜け毛が目に付いたら早めに掃除するというのもコツになります。時間が経つと部屋の隅っこやカーペットの奥など、掃除しにくい場所に抜け毛が移動してしまう可能性があるからです。
良く使う掃除道具を手に取りやすいところに置いておき、すぐに使えるようにすると良いでしょう。
掃除機が臭くなるのはなぜ?
掃除機を犬の抜け毛掃除に使っていると、その本体や排出される空気が臭くなってしまうことがよくあります。抜け毛を吸い込んだ掃除機が臭くなる理由は、犬の毛に汗や皮脂が付着していることです。
犬の体にはアポクリン腺とエクリン腺という2種類の汗腺があって、特にアポクリン腺は全身に張り巡らされています。アポクリン腺から出る汗には皮脂が含まれており、それが酸化すると雑菌の繁殖を伴って、犬の毛や体から嫌な臭いが放たれるのです。
その臭いは毛が抜け落ちた後でもなかなか消えないため、掃除機の中でも臭いを放ち続けます。しかも、掃除機を使う時にはモーターの回転によって内部で熱が発生するため、ムワッとした嫌な臭いがお部屋の中に充満することもあります。
犬の抜け毛対策
抜け毛の量が少なければ掃除の手間を省くことができるので、普段から抜け毛対策を行っておくと良いでしょう。
例えばこまめにブラッシングをかけたり、シャワーで洗ったりしてあげることは、とても効果的な抜け毛対策となります。シャンプーで毛をきれいに洗っておけば、掃除機が吸い込んだ抜け毛で臭くなるのを抑えることも期待できます。
犬が服を着るのを嫌がらないようなら、いつも服を着せておくのも抜け毛対策として効果的です。服で覆われている部分の抜け毛が周囲に飛び散らなくなります。
トリミングによって毛を短くしておくのも良いでしょう。抜ける毛の本数自体は変わらなくても、短ければそれだけボリュームが小さくなるので掃除がしやすくなります。
犬の抜け毛掃除のための便利グッズ
今の時代は犬の抜け毛掃除のための便利グッズが数多く販売されているので、それらを活用すると掃除を楽にすることができます。
その中でも、テレビで紹介されて話題になったことがある一毛打尽というグッズは、カーペットに入り込んだ抜け毛をこするだけでしっかりとかき出すことができると大評判です。しかも、この一毛打尽自体には抜け毛が付着しないので、お手入れの手間を必要としないというメリットもあります。
カーペットに入り込んだ抜け毛に対しては、エチケットブラシぱくぱくローラーも効果的です。回転するエチケットブラシがしっかりと抜け毛を絡み取るので、掃除機で取り切れない抜け毛でも取り除くことができます。
それらとは違って、抜け毛掃除のために作られたものと言うわけではありませんが、ゴムの滑り止めが付いた軍手もお手軽な便利グッズとして役に立ちます。手に装着してカーペットの上をなでるだけで、抜け毛が意外にしっかりとかき出せるのです。