部屋中の空気を綺麗にしてくれる空気清浄機は、今や日常生活の必需品と言っても過言ではありません。しかし時に吹き出し口から嫌な臭いがしたり、悪臭を無くそうと空気清浄機を使う事でさらに臭いが強くなる事もあります。今回は臭いを発生する時にはどんな掃除をすれば良いのか、また臭いの発生を予防するべく、普段のお手入れ方法などについて調べてみました。
目次
空気清浄機から臭いが発生する原因
空気清浄機は大きなホコリやゴミを除去するためのプレフィルター、目で見えない細かい物質を除去する集塵フィルター、そして空気の臭いを除去する消臭フィルターなど、様々なフィルターが内蔵されています。
ペットの毛やタバコのヤニなど様々なゴミを含んだ空気を吸い込んで部屋の空気を綺麗にしてくれるのですが、フィルターはゴミや臭いを吸収するだけで消滅させる事は出来ません。つまり毎日のように稼働させていると汚れが溜まっていくのも当然の事と言えます。
臭いの原因となるのは雑菌とカビです。まず雑菌はフィルターやトレーなどにゴミやホコリが溜まる事で発生し、掃除しないで放置しているとどんどん菌が繁殖していきます。またカビはフィルターが吸収した水分が原因となります。
部屋の中の湿気はもちろん、加湿機能がついているタイプは給水タンクの中の水分や、部屋を加湿するために排出される水分などによって、空気清浄機の中はカビが好む湿度に保たれます。フィルターにゴミやホコリが溜まっていると、それがカビの餌となってしまうのです。
フィルターの正しい掃除方法
空気清浄機からの臭いが気になった時、臭いの原因として一番怪しいのがフィルターです。そこでまずはフィルターを全て取り外した状態で、空気清浄機を稼働させてみます。フィルターが無い状態でも臭いがあれば本体が原因、臭いが無ければフィルターからの臭いという事になります。フィルターの掃除方法ですが、初めは掃除機を使って塵やホコリを吸い取っていきます。
特に集塵フィルターは水洗いが出来ないため、先端が細いアタッチメントを使うなどして、隙間部分まで綺麗にゴミを取り除くようにします。フィルターの素材は繊細なので、掃除機は優しく押し当てるように使っていくのがポイントです。
フィルターの取り扱い方はメーカーによって色々ですが、水洗いが可能であれば、臭い対策には浸け置き洗いが有効です。準備するものはフィルターが入る大きさの容器、タオル、ゴム手袋、クエン酸、ぬるま湯です。
ぬるま湯にクエン酸を混ぜ合わせたクエン酸水を作り、フィルターを浸け置きして2時間程度放置します。そして2時間経った後は汚れを水で流し、乾いたタオルでしっかり水気をふき取ります。水で洗い流す時に不十分だと空気清浄機を稼働させた時に酸っぱい臭いがする事もあります。
またフィルターは中途半端に乾いた状態だと、カビや悪臭の原因になるため、天日干しをして水分をしっかり飛ばしておく事も大切です。クエン酸はこびりついた水垢を落とすのにも便利ですが、直接手に触れると手荒れする危険性もあるため、ゴム手袋を使って掃除をした方が安心です。
タンクの正しい掃除方法
フィルター無しで稼働させた時、またフィルターを掃除しても臭いが残っている場合は、タンクから臭いが発生している事も考えられます。そもそもタンクの中は常に水が入っている状態で、定期的に掃除をしなければ雑菌やカビの温床となる場所でもあります。加湿するとタンク内のカビや雑菌も空気中に噴き出す事になるため、臭いだけではなく健康面でも不安な要素をもたらします。
タンクの掃除方法は、最初にタンク内に残っている水を全て出し、少量の水を入れて振り洗いします。汚れが少ない場合は振り洗いでも臭いが取れる事がありますが、しつこく残っている時はクエン酸を使います。
クエン酸を溶かし入れたぬるま湯でタンク内を満たし、2時間程度放置した後にクエン酸が残らないようにしっかり水ですすぎます。またタンクの蓋も雑菌やカビは発生しやすい場所なので、歯ブラシや台所用中性洗剤を使って汚れを落としておきます。
普段からこまめにお手入れしよう
臭いや汚れがこびりついてから掃除をするのは手間がかかります。いつも部屋の中の空気を綺麗な状態で保つためにも、定期的に掃除をしていく事が大切です。例えばプレフィルターはホコリが溜まっていると空気の通りが悪くなってしまうため、2週間に1回のペースで掃除をするようにします。
また集塵フィルターや消臭フィルターも1ヶ月に一度は掃除機を使って汚れを吸い取っていくのが理想です。フィルターはこまめに掃除しておくと、少し汚れが付いた時も水洗いで落とす事ができ、洗剤などを使う必要もありません。ホコリやゴミをきちんと取り除いておくと、余計なエネルギーを使わず、電気代の節約にも繋がります。
さらにタンクに水を入れた状態で長期間放置すると、フィルターにカビが発生する原因になります。タンクの中もぬめりなどが生じるため、加湿運転しない時は必ずタンク内の水を捨て、中もしっかり乾かしておくようにします。
ちなみにタンクに入れる水は塩素が含まれた水道水でなければいけません。体に良さそうとミネラルウォーターを使う人もいますが、実は雑菌やカビが繁殖しやすい環境になるため注意が必要です。