捨てる前に!タオルの黒カビを綺麗さっぱりとろう

洗濯物を取り込んで畳んでいたら、タオルに黒カビが生えていた…。洗濯機で普通に洗ってもこすっても落ちず、捨ててしまったという経験はないでしょうか。黒カビは家庭でもよくみかける一般的なカビですが、とても繁殖力が強いことでも知られています。タオルや衣類に生えてしまったカビは普通の洗濯では落ちません。ここでは、カビが生える原因や、タオルの黒カビを酸素系漂白剤を使ってさっぱり落とす方法について紹介します。

黒カビについて知っておきたいこと

黒カビは好湿性真菌のひとつで、湿気がこもりやすいところ、濡れているところなどでよく発生します。エアコンや掃除機などの、まめな掃除が難しいところでも繁殖しやすく、胞子は風に乗って浮遊します。

カビが繁殖する条件としては、酸素、温度、湿度、栄養分の4つがあります。まず「酸素」ですが、カビは呼吸するので、生きていくには酸素が必要になります。「温度」は20度から30度くらいの温度で発育しやすくなりますが、低い温度でも発育は可能です。ただし、50度から60度以上になると死滅するなど、高温には弱い特性があります。

「湿度」は高いほど発育が良くなりますが、湿度が低くても発育します。「栄養分」はカビが食べるエサです。カビは光合成ができないため、栄養分があるところにとりついて、それを食べながら発育していきます。発育の条件は緩く、家中のいたるところに移動していくので、どこで黒カビが繁殖しても不思議ではないのです。

タオルに黒カビが生える原因

そもそも、どうしてタオルに黒カビが生えてしまうのでしょう。主な原因は、二つ考えられます。

#濡れたタオルをそのまま放置してしまったことによる黒カビの繁殖

水分を吸ったタオルは、カビの大好きな湿気をたっぷり含んでいます。ジムで使って濡れていたタオルをスポーツバックにしまい、そのまましばらく忘れてしまったり、入浴後に濡れたタオルを重ねたままうっかり放置してしまったりすると、カビが生えてしまうことがありますよ。

#洗濯機に発生している黒カビが移った

洗濯機は見た目がキレイでも、洗濯槽の裏側にはカビが生えている場合があります。そのカビが、洗濯機でタオルを洗っている時に移ってしまったケースです。この場合、他の洗濯物にもカビが移っている可能性がありますので、まずは洗濯槽のカビを除去しましょう。定期的なチェックと洗浄をしてくださいね。

洗濯機で洗っても黒カビは落ちない

黒カビは真菌という微生物で、植物の根のように「菌糸」を伸ばして育っていきます。衣類やタオルなどに生えた黒カビは繊維の中にこの「菌糸」を食いこませ、繊維を分解して栄養にします。

そのため、繊維に絡みつくと取れにくいのです。普通の洗濯用の洗剤で洗濯機で洗っても、おいそれとは落ちません。

タオルの黒カビを落とす方法

繊維への食い込み具合が軽ければ、タオルの黒カビも落とすことができます。

#洗剤は酸素系漂白剤を使う

黒カビを落とすには、洗濯用の漂白剤が入った酸素系漂白剤を使います。

酸素系漂白剤には、液体と粉末があります。液体は洗濯用に作られているものが多く、色柄ものでも色落ちの心配がありません。粉末は液体よりも除菌力、漂白力が高いので、白いタオルで黒カビがひどいようなら、粉末を使ってみるのも手です。

#用意するもの

酸素系漂白剤洗面器手袋、の三つです。漂白剤は肌への刺激が強いので、できるだけ手袋で肌を保護しましょう。

#漬け置き洗いの仕方

お風呂より少し熱いくらいのお湯を洗面器に張り、漂白剤を入れて混ぜます。カビが生えている部分がしっかり浸るように漬けおいてください。タオル全体を漬ける必要はありませんが、量が多い場合は、洗面所のシンクなどを使うと便利です。漬け置き時間はそれぞれの洗剤の説明書きに沿って調整してください。

30分くらい漬けた時点でまだカビが落ちていないようなら、30分ずつ時間をのばして、落ち具合をチェックします。きれいになっていれば、水で数回すすぎます。あとは軽く絞って、もう一度普通に洗濯し、干して乾かせば終了です。

黒カビがタオルにつくのを予防するために

ご紹介した漬け置き方法で落ちる黒カビもありますが、中にはどんなに洗っても落とせないカビもあります。生えてしまった黒カビをどう落とすかよりも、黒カビが生えないように予防を心がけましょう。

まずはタオルを濡れたまま放っておかないことです。体や手を拭いた後でも、洗濯が終わった後でも、タオルが濡れた状態のまま長時間置かないようにしましょう。特に体を拭いたあとは、タオルにつく皮脂が、黒カビの絶好の栄養分になってしまいます。使った後にすぐに洗わない場合は、いったん乾かすなどの工夫をしてもいいですね。

タオルの収納場所は、風通しを良くして湿気をできるだけ溜めないことも大事です。洗濯槽にカビが発生している場合、タオルだけでなく、衣類にもカビがついてしまいます。定期的に洗濯槽クリーナーを使って、カビ退治をしてくださいね。

いつも快適にタオルを使うために

タオルに生えてしまった黒カビには、酸素系漂白剤の漬け置きをぜひ試してみてくださいね。タオルの黒カビの退治ができたら、予防にも取り組んでみましょう。黒カビが発生する原因を知れば、それを取り除くことで予防ができます。ひとつひとつは小さなことでも、実践すれば黒カビの発生をぐっと減らせますよ。毎日使うタオルだからこそ、いつも快適に使えるようにしておきたいですね。

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