エアコンといえば、日本の厳しい夏の暑さを乗り越えるために必須のアイテムです。そんなエアコンは、手入れを怠るとカビが発生してしまい、さまざまな問題を引き起こします。
そのため、自主的に手入れをする必要があるのですが、カビ汚れをそのように掃除すればよいかわからないという方も少なくないでしょう。
そこで、今回はエアコンのカビ汚れを掃除する方法を紹介します。また、エアコンのカビ汚れを予防する方法や、カビ汚れを放置するリスクなども解説するため、カビ汚れに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
目次
エアコンでカビ汚れしやすい場所
カビが繁殖しやすいパーツとして、フィンの存在が挙げられます。フィンは熱交換器とも呼ばれており、内部に取り込んだ空気を冷やしたり暖めたりするパーツです。そのため結露水が発生しやすく、カビの温床になりやすい部分でもあります。
結露水を溜める受け皿であるドレンパンや、湿気が多い場所に設置されている送風ファンも、同じ理由でカビが発生しやすいパーツとして知られています。これらのパーツはエアコンの内部にあり、人の手で掃除をするのは困難です。
そのため、湿気とカビの養分となるホコリやゴミが溜まり、気がついたときにはカビが大量発生しているケースも少なくありません。
また、外側にあるパーツや人の手で掃除しやすい場所は、通常であればカビが発生しにくいところです。しかし、吹き出し口など目に見える場所にカビの汚れが確認できる場合は、内部にかなりカビが発生している可能性が高いです。
大量発生したカビを自力で除去するのはかなり困難なため、普段からクリーニングやカビの対策を徹底しましょう。アンケートによれば、自分もしくは業者に依頼してエアコンのカビ掃除を行った方は53%と過半数を上回りましたが、47%の方はカビの清掃を実施したことがないという結果になりました。
さらに、自分でカビ掃除を行った場合、もっとも多かったのは「やや取れた」と回答した45.7%の方でした。また「かなり取れた」と回答した方を含めると、66.5%が目に見える範囲のカビの除去ができていると感じているようです。
エアコンのカビ汚れを掃除する方法
エアコンのカビ汚れは適切な道具を用意し、掃除の手順を守れば、ある程度は自力でも対処可能です。以下は、エアコンのパーツ別の必要な道具、および掃除手順になります。
フィルターの掃除
ホコリやゴミを受け止める役割があるフィルターは、長期間手入れをしていないとカビが繁殖する可能性が高くなるパーツです。フィルターの掃除をする場合は、掃除機や雑巾、歯ブラシなどを用意しましょう。
フィルターの掃除の手順ですが、最初に電源を切ってからフィルターを外してください。電源とつけたまま掃除をすると、万が一漏電した場合感電や火災の原因になります。
フィルターを外したら、まずは表側から掃除機をかけて、ホコリや汚れを吸い出しましょう。このとき、新聞紙などを敷くとホコリや汚れが床に散らばりません。
掃除機をかけ終えたら、次は裏側からフィルターを水洗いします。掃除機や水で除去しきれなかった汚れは、歯ブラシを使用してフィルターからかき出しましょう。歯ブラシを使用する際は、フィルターの変形や破損を防ぐために優しく扱ってください。
もしフィルターの汚れが酷ければ、台所用中性洗剤を使いましょう。使い古した歯ブラシに台所用中性洗剤を薄めた液を付けて、フィルターの汚れが気になる部分を優しくこすります。
最後に雑巾やタオルで水気を拭き取り、日陰でしっかり乾燥させましょう。水気が残っていると、せっかく掃除したフィルターに再びカビが繁殖してしまいます。フィルターを取り付けて前面カバーを閉めたら、フィルター掃除は完了です。
吹き出し口の掃除
吹き出し口は掃除がしやすい場所ですがホコリが付着しやすく、そのホコリが湿気を吸い取るとカビが繁殖する原因となります。そのため、カビが広範囲に繁殖する前に、早めに対応することが大切です。
用意する道具は、基本的にフィルターを掃除するときと同じもので問題ありません。掃除の手順ですが、まず電源を切ってから吹き出し口を開けましょう。電源を切ると吹き出し口は自然に閉じてしまいますが、手動でも問題なく開けられます。
その後、吹き出し口についているルーパーの間を掃除しましょう。汚れが酷い場合は、薄めた中性洗剤を含ませた雑巾やキッチンペーパーを使用して掃除をしてください。最後に乾いた雑巾で仕上げをすれば、吹き出し口の掃除は完了です。
吹き出し口の掃除をする際は、故障のリスクがあるため無理に奥まで掃除しないようにしましょう。ルーバーの取り外しも厳禁です。
無理に取り外そうとした結果、ルーバーの接続部が破損し、再度取りつけられなくなる可能性があります。自分で掃除をしてエアコンが壊れた場合、保証の対象外になってしまい、修理費を全額自己負担しなければなりません。
フィンと送風ファンの掃除
フィンと送風ファンは、エアコンの内部にあるパーツです。湿度が高くカビの養分となるホコリやゴミも溜まりやすいため、手遅れになる前に掃除をしなければなりません。
掃除をする際は掃除機や雑巾、歯ブラシに加え、エアコンクリーナーを用意しましょう。エアコンクリーナーとは、その名のとおりエアコン専用の洗浄剤のことで、人の手が届かないエアコン内部の掃除をする際に使用するアイテムです。
掃除の手順は、まずフィルターを外し、ルーバーに付着した汚れを掃除機や歯ブラシで除去します。フィンは熱伝導率が高いアルミが使用されており、破損しやすいため、丁寧に扱いましょう。
汚れが取れたら、エアコンクリーナーをフィンと送風ファンに満遍なく吹きかけ、15分程度放置してください。エアコンクリーナーを使用する際は、エアコン内部の電装部分が濡れないよう、ビニールなどで保護しましょう。
時間が経ったらフィルターを再度取りつけて、10分ほど送風します。エアコン内部が乾燥したら、フィンの掃除は終了です。
エアコンのカビ汚れを防止する方法
エアコンのカビ汚れは自力でも対処できますが、基本的にはカビが繁殖しないようにするのがおすすめです。以下、エアコンのカビ汚れを防止する方法の一覧になります。
定期的にフィルターを掃除する
エアコンのフィルターは、定期的に掃除しましょう。フィルターに付着したホコリやゴミはカビの養分になるため、長期間放置しているとカビが繁殖してしまいます。とくに湿気が高くなる夏場は危険です。
掃除の頻度ですが、エアコンを日使用している場合は、2週間に1回は掃除をしましょう。たまに使用する程度でも、1か月に1回は掃除するのをおすすめします。本格的な手入れをしなくても、フィルターに付着したホコリやゴミを除去するだけでもカビ防止の効果は実感できるでしょう。
掃除がどうしても手間な場合は、フィルター自動掃除機能が搭載されているエアコンの導入もおすすめです。ただし、ダストボックスの掃除は必須のため、取扱説明書を確認したうえでしっかり手入れをしましょう。
送風運転でエアコン内部の湿度を下げる
カビ対策として有効な方法として、送風運転が挙げられます。送風運転とは、温度や湿度を変えずに部屋の空気を循環させる機能のことです。
送風運転をしてエアコン内部が乾燥すれば、カビの原因となる結露を蒸発させられます。
送風運転を行うタイミングは、エアコンの使用後がおすすめです。送風運転をする時間は1時間程度を目安にしましょう。
送風運転は、カビ対策以外にも、エアコンの運転効率を向上させる、室内の温度を均一化するなどの効果も期待できます。ただし、送風運転だけでエアコン内部のカビの繁殖を完全に抑えられるわけではないため、過信せずに定期的なクリーニングも必ず行いましょう。
空気の入れ替えや除湿機を設置する
カビの繁殖を抑えるためにはエアコン内部、およびエアコンが設置されている室内の湿度を下げるのが効果的です。そのためには、空気の入れ替えや除湿機の設置がおすすめです。
換気によって湿った空気を外に出し、乾いた空気を中に入れると、部屋の湿度を下げられます。そもそもカビがいなければ繁殖もしないため、換気して空気中のカビを減らすのは効果的なカビの予防方法です。
換気の際は、風の出口と入口を作ることを意識しましょう。部屋のなかに複数の窓がある場合は、二方向の壁の窓を開けると効率的に換気が行えます。
また、湿度を下げる方法として除湿機の設置もおすすめです。除湿機を使用する場合は部屋の中央、かつできるだけ低い場所に置くのがよいとされています。
エアコンにカビが発生する原因
効果的なカビ汚れの防止策を講じるためには、エアコンにカビが発生する原因を知ることが大切です。どのような条件のときにカビが繁殖するのか、順番にチェックしていきましょう。
温度が20〜35度あるため
カビが繁殖するポイントとして、温度が挙げられます。人にとって過ごしやすい温度は、カビにとっても過ごしやすいです。
カビは大腸菌や乳酸菌などと同じく菌類に属する微生物であり、それぞれ快適に過ごせる温度が決まっています。カビの場合、温度が5度以上のときに発生し、20度以上になると繁殖率が大幅に向上するのが一般的です。
ちなみに、カビを完全に死滅させるためには、60度以上の高温で加熱しなければなりません。カビの種類によっては、120度以上で長時間加熱しないと死滅しないケースもあります。
湿度が80%以上あるため
湿度が高い場所も、カビが繁殖しやすいです。とくにエアコン内部の湿度が80%以上になると、カビの繁殖速度は急激に高まります。
カビは生命体のため、水分がなければ生きていけません。実際にカビは水分がない環境では不活性化し、増殖を停止することがわかっていますが、エアコン内部では冷たい空気と暑い空気が触れ合っているため、結露水が発生し湿度が高くなりがちです。
もちろん、エアコンには排水管によって結露水を排出する仕組みが備わっていますが、一部の結露水は内部に残ってしまいます。この残った結露水を放置した結果、カビが繁殖するための条件がそろってしまい、気がついたときには手に負えないほどカビが増殖しているケースも多いです。
汚れが溜まっているため
高温多湿でも、栄養がなければカビは繁殖しません。カビが繁殖するためのエサは、ホコリやゴミなどの汚れです。
カビはホコリやゴミに含まれているタンパク質を栄養源にして繁殖します。カビが家具と壁のすき間をはじめ、手入れがしにくい場所に繁殖しやすいのはこのためです。
エアコンも同じように、ホコリやゴミを除去しにくいエアコン内部にあるフィンや送風ファンはカビが繁殖しやすいため、定期的なクリーニングをする必要があります。
エアコンのカビを放置するリスク
エアコンのカビを放置すると、さまざまなリスクを招く可能性があります。エアコンのカビがもたらすリスクは、以下のとおりです。
病気になる可能性がある
エアコンにカビが生えている状態で使用し続けると、エアコンの風に乗ってカビの胞子が撒き散らされてしまいます。カビの胞子はアレルゲン、つまりアレルギーを発症する原因物質になりやすいです。万が一吸い込んでしまうと喘息やアレルギー性鼻炎、アトピーなどの病気を引き起こす場合があります。
とくに免疫力が低い子どもは、カビの影響を受けやすいです。幼少期に喘息を発症すると大人になっても症状が続く可能性があるため、健康被害のリスクを減らすためにも、エアコンのカビは必ず除去しなければなりません。
電気代が高くなる
エアコン内部にカビが繁殖すると、エアコンの風量が落ちてしまいます。風量が落ちると、エアコンを稼働させるために余計な電力を消費しなければなりません。一般的には、風量が30%落ちると約15%余計に電力が必要になるといわれています。
ちなみに、フィルターを定期的に掃除すると7%近く電気代を抑えることが可能です。節約のためにも、エアコンのカビ対策は必須といえるでしょう。
水漏れの原因になる可能性がある
エアコンのカビは、水漏れの原因になりやすいです。水漏れが発生すると室内が水浸しになってしまうだけでなく、さらなるカビの増加やエアコンの故障など、さまざまな問題を引き起こします。
酷い場合はエアコンが漏電し、火災を引き起こすケースもあるため、深刻な事故を防ぐためにもエアコンのカビは必ず掃除しましょう。
しかし自力でのカビ掃除は難しく、アンケートによれば、掃除を行ってもあまり取れなかった、またはまったく取れなかったと回答した方も32.5%と少なくありません。理由としては、
・分解をしないと、エアコンの内部までは届かないのでそれが原因だと思う(富山県・男性・56才)
・見える、手が届く範囲でしか掃除できないので不十分だと思う(京都府・男性・67才)
・奥まで掃除できず、カビの臭いが残ったから(千葉県・男性・51才)
・黒カビなど拭いても半分くらいとれなかった(東京都・女性・42才)
など、目に見える範囲だけではなく、目に見えない範囲のカビも、カビの臭いで気づいた方が多くみられました。
エアコン内部のカビ掃除はプロに依頼するのがおすすめ
エアコン内部のカビ掃除は自力でもできますが、基本的にはプロに任せるのがおすすめです。エアコンは精密機械のため、本格的に掃除をするためには専門知識が必要になります。
とくにカビが繁殖しやすいエアコン内部は、下手にいじると感電や火災など深刻な事故につながるため、確実に掃除をするなら専門家に依頼するのが安全かつ安心です。
カジタクではクリーニングに加えて、防カビおよび抗菌コートも無料で実施しているため、将来的なカビ掃除の手間を減らすことができます。興味を持った方は、ぜひ一度公式サイトからお問い合わせください。
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まとめ
以上、エアコンのカビ汚れの掃除方法やカビが発生する原因などについて取り上げてきました。カビを自力で完全に除去するのは困難なため、普段からカビが繁殖しないようにすることが大切です。
カビの対策方法は定期的な掃除や室温、および湿度の管理など、日頃から取り組めるものが多いため、積極的に実施しましょう。万が一カビが繁殖した場合は、エアコンクリーニングの専門家に頼るのもおすすめです。
カジタクはカビの除去はもちろん、掃除がしにくいエアコンの内部パーツまで分解し、専用洗剤で徹底洗浄してくれます。オンライン上で相談や予約もできるため、興味を持った方は公式サイトをご覧ください。
「エアコンのカビ汚れの掃除に関するアンケート」調査概要 | |
調査手法 | インターネットでのアンケート ※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を利用して調査を実施 |
調査対象者 | 全国の男女 |
調査期間 | 2024年1月31日 |
質問内容 | 質問1:自分もしくは業者に依頼して、エアコンのカビ掃除をしたことがありますか? 質問2:自分でエアコンのカビ掃除をした際、どれほどカビが取れましたか? 質問3:自分の掃除ではカビが取れなかった理由は、どのようなことだと思いますか? |
集計対象人数 | 500人 |
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