梅雨のジメジメした時期や夏の暑い時期に欠かせないのがエアコンのドライ機能や冷房機能ですよね。しかしエアコンは何もお手入れのことを考えずに使い続けていると、嫌な臭いがしてくることもあります。今回は快適にエアコンを使うためには、どのようにエアコンの内部を清潔に保てば良いのか、内部クリーンという機能に注目して説明していきます。
目次
内部クリーン機能の仕組み
最近のエアコンには内部クリーン機能というものがついていることが多いです。実際に使ったことがあるという方もいるかもしれませんが、具体的に内部クリーン機能がどのようなもので、エアコンの中で何が起きているのかということまで知っているという方は少ないのではないでしょうか。まずはその仕組みからみてみましょう。
そもそも内部クリーン機能とは、冷房機能やドライ機能のあとに使うものです。冷房機能もドライ機能も水の蒸発や凝縮を用いていますので、使用後にはエアコンの中の湿度が高くなっています。その水分をそのまま放置しているとカビの発生につながってしまいます。
内部クリーン機能とはこれを防ぐために、送風と暖房を行なってエアコンの内部を乾燥させるための機能なのです。
内部クリーン機能は健康のためになる
内部クリーン機能がカビの発生を防ぐということはわかりましたが、それは何のためなのでしょうか。
例えば久しぶりにエアコンを使ったときに嫌な臭いがすることがありますよね。それはカビが主な原因です。したがって内部クリーン機能はそうした嫌な臭いを防いでくれるということになるのですが、他にも重要な役割があります。
カビの生えたエアコンをつけた部屋にいるとたくさんのカビを吸い込むことになります。これが健康に悪影響なのです。アレルギー性の鼻炎や皮膚炎、アトピーといったものに加えて、感染症や癌につながることさえあります。
また室内の食べ物にカビが付着して食虫毒を起こすこともあるのです。そうしたことを防ぐためにもカビの発生を抑えることは大切です。
内部クリーン機能は電気代にも関わる
内部クリーン機能は健康のみならず、電気代を抑えることにもつながります。
カビが繁殖するとエアコン内部のフィルターが詰まってしまい、空気が通りにくくなります。空気が通りにくいと、それだけ室内に空気を送り出す効率が悪くなってしまいますから、エアコンの効果が感じられにくくなります。すると風量を強くしたり、設定温度を変えたくなってしまうものなのです。
内部クリーン機能を用いてカビによるエアコンの中のつまりを解消すれば、エアコンの効果が出やすくなり、それだけ風量や設定温度を抑えることができるのです。一度の内部クリーンにかかるお金が一般的に2円から4円とされていますが、健康のためにもなることを考えると十分お金の節約になると言えるでしょう。
内部クリーン機能の使い方
内部クリーン機能には複数の設定があります。ひとつは自動的に内部クリーンが行われる設定で、冷房機能やドライ機能を使うたびに自動で内部クリーンが行われたり、1、2ヶ月に1回だけ作動したりします。
もうひとつが手動で行う設定で、内部クリーンをしたいときに自分でリモコンを操作して行います。機種にもよりますが、内部クリーンを開始すると送風が90分前後、暖房が10分前後行われます。
当然この間に冷房機能やドライ機能を行うことはできませんし、途中で止めてしまうと十分な効果が得られないことがあります。カビの発生を防ぐためにもこまめに内部クリーンはしておきたいところですが、一度始めると1時間以上は他の機能を使うことができないことを踏まえて上手に自動設定と手動設定を使い分けましょう。
内部クリーン機能を使ううえでの注意点
内部クリーン機能を使う上では、いくつかの注意点があります。まずひとつは、すでに述べたように一度使うと1時間以上は別の機能を使うことができないことと、途中で止めてしまうと十分にカビを防げないことがあるということです。
冷房機能やドライ機能を使い終えて、部屋を出るときなどに使用するとよいでしょう。また、内部クリーンは送風や暖房を行うため、室内の温度や湿度が上がることがあるということを踏まえても、やはり内部クリーン機能を使うタイミングには注意しましょう。
これは機種にもよりますが、タイマー機能を使ったあとには内部クリーンが行われないこともあるので、設定については説明書をよく読んで理解しておくことが必要です。
内部クリーン機能を使って快適にエアコンを使おう
ここまで内部クリーン機能がどのようなもので、どんな効果があるのかということを説明してきました。ただ臭いを防ぐことができるだけではなく、健康まで守ってくれるのであれば一回につき数円の電気代は安いほどですよね。使うタイミングには注意が必要ですが、ぜひこまめに使いましょう。
ただし、内部クリーン機能さえ使っておけば他のお手入れは必要ないというわけではないということは覚えておきましょう。内部クリーン機能はあくまでもカビの発生を予防するためのものであって全くカビができないわけではありませんし、すでに発生してしまったカビをなくすこともできません。
またエアコンの中にはカビだけではなくホコリがたまることもあり、ホコリもカビと同様に健康やエアコンの機能に悪影響を及ぼします。普段は内部クリーン機能でエアコンを清潔に保ちつつ、たまには掃除も必要だということを理解したうえでエアコンを使いましょう。