街のショップや通販で気に入ったズボンを購入したけれども、お店では裾上げをやってくれないという経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。そのような場合、わざわざ別料金を払って街の仕立て屋に持ち込むという方法もありますが、実は裾上げは自分で行うのも可能なのです。以下では、自宅で簡単にできる裾上げの仕方を紹介するので、参考にしてみてください。
目次
手縫いで行う裾上げの方法とは?
裾上げにはいくつかのやり方がありますが、もっとも手軽にできるのは手縫いで行う方法です。
#用意するもの
手縫いで裾上げをする際に必要となるのは、針と糸、そしてハサミです。それ以外にアイロンもあると便利でしょう。持っていない人は、裁縫道具が一式揃ったソーイングセットを購入すると、他の用途にもいろいろ使えて重宝します。
個別に購入する場合に注意すべき点としては、針はなるべく強度のあるものを選ぶべきということです。スラックスくらいであれば細い針でも問題ありませんが、デニムの裾上げにも使うとなると、それなりに丈夫なものでないと針が通らないおそれがあるからです。
また、糸はズボンの色に合わせたカラーのものにするとよいでしょう。ステッチを目立たせたいのであれば太めのものを、そうでなければ細めのものを選ぶのがおすすめです。
#ズボンの長さ
裾上げに際しては、まずズボンの長さをどれくらいにするかを決めなければなりません。
ズボンの形状によって若干の違いはあるのですが、カジュアル仕様のものであれば靴のかかとの下から1センチほど、ビジネス仕様のものであれば1.5センチから2センチほどの長さにするとちょうどよいくらいになるはずです。初めて裾上げをする場合は、少し余裕を持った長さで試してみると、後で調整しやすいので安心です。
#裾上げの方法
ズボンの長さが決まったら、そこで折り返して折り目に沿って縫っていきます。折り返した部分があまりに長いようであれば、ハサミを使って少しカットしてもよいでしょう。ただし、スラックスのように柔らかい素材のズボンであれば、わざわざカットしなくても大丈夫です。ハサミはなるべく裁縫用のものを使うと生地を傷めずに済みます。
縫い方は様々なものがありますが、もっとも使い勝手の良いのがまつり縫いです。やり方は簡単で、ズボンを裏返しにしたうえで、折り返した裾の部分の裏から糸を通して、次にズボンの表にくる部分の布をすくい糸を通すという作業を繰り返していくだけです。縫い幅が広くなると強度が落ちるため、2センチ以下の幅で縫っていくようにするとよいでしょう。
なお、デニムのように固い素材のズボンを裾上げする場合には、まつり縫いだと大変なのでオーソドックスな並み縫いの方が適しています。それ以外にも返し縫いやまつり縫いをアレンジしたたてまつりといった様々な縫い方がありますので、慣れてきたら色々と試してみるとよいでしょう。
テープを使った裾上げの方法とは?
裁縫が苦手ということであれば、裾上げテープを使って裾上げを行う方法もあります。
#用意するもの
テープを使って裾上げをする場合に必要となるのは、市販されている裾上げテープだけです。雑貨屋や100円ショップなどで購入できるため、裾上げする機会が多いという方はいくつか買ってストックしておくとよいでしょう。なお、両面テープと片面テープの2種類がありますが、どちらも効果は同じです。
#裾上げの方法
テープを使った裾上げの仕方は、非常に簡単です。両面テープの場合は、裏返しにしたズボンの裾の裏側にテープを入れて上からアイロンで熱を加えて接着するだけですし、片面テープの場合も、同様に裾の先端にテープを張ってズボンの本体部分に張り付けるだけで裾上げが完了します。
手縫いのように針を使わないので、ズボンをカットする必要もありません。なお、裾上げテープがすぐに手に入らないのであれば、接着剤で代替することも可能です。ただし、接着剤を多くつけすぎると染みになってしまうおそれがあるので、使う分量には気を付けるようにしましょう。
ミシンを使った裾上げの方法とは?
手縫いやテープを使って裾上げを行うのもよいのですが、より本格的にやりたいのであればミシンを使った方法がおすすめです。
#用意するもの
必要なのは家庭用のミシンだけです。どの機種でも問題なく使用できますが、パワーが弱いものだとデニムのような固い素材の裾上げがしにくい可能性があります。
#裾上げの方法
やり方は簡単で、ズボンを折り返してミシンで縫うだけです。ポイントは、急がずにゆっくり縫うということと、生地が引っ張られないように注意することの2つです。ミシンに裾上げ機能が備わっているのであれば、それを使えばより簡単に行えます。はじめてミシンを使う場合は、いきなり裾上げに挑戦するのではなく、雑巾などの簡単なものを作って練習するとよいでしょう。
自分で裾上げをしてみよう
以上で見てきたように、ズボンの裾上げはわざわざお店に行かなくても自宅で簡単に行えます。普段から使い慣れている方であれば、ミシンを使って裾上げするのが一番きれいにできますが、そうでなくても手縫いやテープを使えばお店でやってもらうのとそん色のない仕上がりにすることが可能です。
失敗してもやり直せるので、裾上げが必要なズボンがある方は、ぜひ一度試してみるとよいでしょう。