アボカドの種を育てる!初心者でもできる育て方とコツ

料理店や家庭の食卓で食べる機会も多い「アボカド」。大好きな人も多いことでしょう。料理をする時クルリと包丁を入れて切るのも楽しいですよね。そこでいつも気になるのがあの大きな種。「この種って芽が出るの?」。今回は初心者でも自宅で簡単にできるアボカドの栽培法について、観葉植物として育てその先の実の収穫までの流れをご紹介します。

「森のバター」アボカドとは

よく「森のバター」などと呼ばれているアボカド。もちもちした食感と風味が独特です。サラダやタコスなどに使われ、日本ではサーモンやエビと合わせたにぎり寿司、わさび醤油で刺し身のように食べるのも人気です。

スーパーなどでは野菜コーナーにあることがほとんどなので野菜と思いがちですが、アボカドは木に実っている果実なので分類上は果物になります。栄養価もひじょうに高く、コレステロールを下げる不飽和脂肪酸、ビタミン・ミネラル、高食物繊維が含まれていて、健康食品としてもとても高く評価されています。

メキシコと中央アメリカが原産で、栽培も盛んに行われています。温暖な気候と太陽の光を好む反面、寒さにも強いので日本でも育てやすい植物と言えます。

アボカドの種を用意する

栽培をするとなると、種を用意する必要があります。しかしアボカドの種は、ホームセンターや園芸店で売っているのはあまり見ません。

それならばいつも料理の後は捨ててしまっている種を使ってしまおうというわけで、アボカド栽培の第一歩は、まずアボカド料理を作ることから始まります。アボカドは実が冷えてしまうと発芽しにくくなってしまうので、スーパーでアボカドを買ったら冷蔵庫に入れないようにします。

いつも料理をするときと同じように包丁でクルリと種を取り出します。多少種の表面に傷がついても大丈夫です。取り出した種に果肉がついていると発芽しなくなってしまうので、水で種をよく洗います。また乾燥にも弱いので、種を取り出したその日のうちに栽培を開始する予定で事を進めましょう。

種をまく

アボカドの栽培の仕方は大きく分けて二種類、水栽培する方法と土栽培する方法です。どちらも用意する種は同じなので、好きな方法を選んで種をまきます。

水栽培の場合は、透明である程度深さのある容器を用意します。ガラスのコップや花瓶などがいいでしょう。種の尖っている方を上にして容器に置き、種の半分くらいが水に浸るようにします。種に爪楊枝を2~3本刺して、容器に引っ掛けるようにしてやれば上手く安定します。

土栽培の場合は、植木鉢と園芸用の培養土を用意します。水栽培と同じように実の上下に気をつけて半分ぐらい土に埋めます。たっぷり水をあげて、種と土が湿った状態を維持するようにして乾燥しないように注意します。

両方法とも15~20度くらいの温度を保つ日当たりの好い場所に置いて、あとは発芽を待ちましょう。発芽までの日数は季節や条件によっても違いますが、早ければ1ヶ月、遅ければ数ヶ月先となります。

栽培時の注意点

発芽もうまくいき順調に育ってくると、芽が幹に成長して枝や葉が多くなってきます。 そうなると色々と害虫が発生しやすくなってきます。適度に枝や葉を切り落として日当たりや風通しをよくしてやると害虫の発生を抑えることができます。

また、風通しをよくしてやると、アボカドがかかりやすい「炭そ病」という病気を予防することができます。炭そ病はいちどかかってしまうと効果的な治療法がないので、しっかりと予防してやります。

アボカドは中央アメリカ原産なので暖かい気候を好みますが、乾燥にはひじょうに弱いです。水やりを欠かさないようにして土が湿っている状態にしてあげましょう。寒さに強いと先に挙げましたが、あまりにも寒すぎると枯れてしまうので、冬を迎える頃には室内に置いてあげましょう。

植え替え

水栽培の場合、芽がある程度の大きさに育ったら鉢に植え替えてやりたいと思うようになります。水栽培だけだとどうしても成長に限界があります。種から育てて随分と長い時間を一緒に過ごしたアボカドです。もっと大きくスクスクと育ってほしいと思うのが人情です。

鉢に植え替えてあげる時は、根が傷まないようじゅうぶんに気をつけて植えてあげてください。用意する鉢や土は、土栽培と同じものでかまいません。

また、土栽培をした場合でもだんだんと幹が育ってくると鉢が窮屈になってきます。この場合もまた大きな鉢に植え直してあげることになります。成長の度合いによって時期は前後しますが、2年に1度ぐらいずつ一回り大きい鉢に植え替えをしていきます。

家庭でアボカドを収穫できるの?

さて、種から育てて観葉植物としてのアボカドとは随分と長い付き合いになりました。そこでふと「このアボカドって実はなるのかな?」と考えることがあるのではないでしょうか。

結論から言うと、家庭で種から育てて果実の収穫までとなると、条件がいろいろと厳しかったりするのでとても難しいというのが現実です。しかし、実際に家庭でアボカドを種から育てて結実させている人は少なからずいるので、完全に不可能とは言い切れません。

家庭でアボカドの収穫が難しい理由は、花が咲いて着果するまでにおよそ5~10年かかること、成木になったアボカドは7~20mと巨大であることです。また一種類の木では受粉が難しいので、何本か違う種類の木が必要になります。

他にもまだ難しいとされる条件がありますが、これだけでも家庭でアボカドを収穫するにはとても高いハードルがあると言わざるを得ません。挑戦することには大いに価値があると思いますが、とても強い意志と知識、技術が必要になるので、その情熱がある人は生涯付き合っていける趣味として取り組んでみるのもいいかもしれません。

カジタクの家事代行・整理収納はコチラ!

人気のオススメ記事はコチラ